太ももの内側の筋肉編パート3です!
かなり大きい筋肉で股関節を強力に内転させてくれます!
【基礎】
起始:恥骨下枝、坐骨枝、坐骨結節
走行:短内転筋と一部重なっておこり、外下方に向かい扇状に広がり、腱膜となる。前方からおこる筋ほど水平に近く、後方になるにつれて垂直になる。下行する一部は強い腱となる(膝腱部)。上束の筋束は独立していることがあり、これを小内転筋という。内転筋腱裂孔を前上方から後下方に大腿動静脈が貫く(内転筋管)
停止:恥骨筋線、大腿骨粗線の内側唇全長(長い)、内側上顆
神経
・前部(内転部):閉鎖神経後枝L2~L4
・後部(膝腱部):坐骨神経(脛骨神経部)L4,L5
作用:股関節の内転、(前部)屈曲、(後部)伸展
【特徴】
腱性部は大ももの内側で伸筋と屈筋を分ける境になっていて、広筋内転筋腱板を介し、内側広筋とくっついています
大腿骨が固定された場合には骨盤を下に引っ張り、対側の骨盤も下に引っ張ります
大内転筋の筋性部(恥骨より起始する部分)は股関節屈曲にも関与し、腱性部(坐骨より起始する部分)は股関節伸展にも関与します
↑内側広筋の起始としての役割をもち、大内転筋が動くことは内側広筋が収縮することにも影響あります
怪我や入院など大ももが細く小さくなってしまったときは大腿四頭筋だけでなく内転筋トレーニングをすることも大切です
股関節を曲げた状態で足を外に強制的に広げるような動作で大内転筋腱性部での肉離れが生じやすい
→バレエ選手に多い
・大内転筋の両方の停止の裂隙状に開口した孔は内転筋腱裂孔と呼ぶ
・内転筋腱裂孔と広筋内側広筋腱板により構成される管は内転筋管とよばれ、この中を大腿動脈、大腿静脈、伏在神経が通過する
・伏在神経は管の途中で表層に出る
膝関節の内側から下腿の内側にかけて痛みがあるときは内転筋管での伏在神経の絞扼性神経障害が考えられ、圧迫による放散痛が特徴です。
*絞扼性神経障害:圧迫されたことで起きる神経障害
この部分での絞扼は膝関節内側部や下腿内側部の痛みを引き起こします。
膝の半月板損傷、坐骨神経痛やシンスプリントといった怪我と思う方もいます。。
そしてそこに湿布を張っておくと治る、とは言えないと思います
(神経痛が和らいで痛みが落ち着く方もいます)
要するに圧迫を取り除かないと痛みは取れないので硬くなってしまっている筋肉を柔らかくすることが大切です。
ですが、ここでストレッチを選択する方もいますが、ここは実は要注意。
硬くて圧迫してしまっている筋肉をストレッチすると、逆に圧迫されて痛みが増える方もいます。
筋肉による痛みや怪我は何でもストレッチをしたらいいとは私個人はそうは思いません。
色々な状況があるのでこうだから、これでいい!という方式みたいなものは怪我や痛みにはありません。
こんなときどうしたらいいのか、わからない場合はいつでもご相談くださいね♪