太ももの前の筋肉編パート4です!
大腿直筋の奥にあって目立たない筋肉なのに大腿四頭筋の貢献度はなんと50%にも達する?!と言われています!
起始:大腿骨の前面近位2/3と両側面(広い)
走行:下方に向かい、大腿直筋と内・外側広筋に覆われ共同腱の中軸をなす
停止:膝蓋骨を介して膝蓋腱(膝蓋靱帯)に移行して脛骨粗面
神経:大腿神経L2~4
作用:膝関節の伸展
【特徴】
中間広筋の走行は大腿骨長軸とほぼ一致していて大腿骨に沿っています。
なので大腿骨骨折をしたときは中間広筋も怪我をしていると想定して治療をしないといけません。
放っておいて瘢痕化(固くなってしまう)し、膝関節の拘縮につながります。
あまりに酷いと手術で切離(切り離すこと)してしまうこともあるようです!
最も深部からは膝関節筋と呼ばれる伸筋群が起始し、膝蓋上包に停止。
*膝蓋上包:大腿骨顆部と膝蓋骨をつなぎ、内側広筋の深部へと広がる滑液包
膝関節筋は膝関節伸展に伴う膝蓋上包の挟み込みを防止する役割があり
・膝を伸ばすとは近位へ膝蓋上包を引き込み2重膜構造に変化させる
・膝を曲げると膝蓋骨の下方へ膝蓋上包は滑らせ単膜構造に変化させる
膝蓋上包の深部にあるprefemoral fad padという脂肪体の変形とともに膝蓋大腿関節などの滑動性がコントロールされます。
・脂肪体は膝を伸ばすと内、外側広筋により真ん中に押されて集まり、分厚く見える
・膝を曲げると内と外に移動し、薄っぺらく見える
膝蓋上包が癒着してしまうと膝蓋骨の運動性をかなり制限してしまうので膝関節拘縮の大きな原因となります。
一度膝蓋上包が癒着してしまうと運動療法では戻すことはとても難しく手術が多いのです。
関節にたまった水をなるべく早くなくすようにしたり、膝節筋を介して膝蓋上包を間接的に引っ張っるトレーニングなど癒着しない様に予防するためにリハビリを早く始めることが大切です!