お尻の筋肉編パート1です!
浅層で皮膚に近い筋肉なのでおしりから触りやすく、1番大きな体積の筋肉です♪
【基礎】
起始:腸骨翼の外面で後殿筋線の後方、仙骨・尾骨の外側縁(背面)、腰背腱膜
走行:大きな筋で結合組織で分かれた粗大な筋束が全体として方形をなし、下外方に斜走する。上部と下部浅側の筋束は腸脛靭帯に移行し、深層線維は一部(後殿筋線、仙骨・尾骨の外側から始まる扇状の筋線維束約2/3)は大転子辺縁部に収束し、腸脛靭帯に移行。
停止:腸脛靭帯、大腿骨の殿筋粗面
支配神経:下殿神経(L5~S2)
作用:股関節伸展、外旋、外転(上方線維)、内転(下方線維)、骨盤の下制
「停止部」についてですが、論文にてご検体のうち浅層線維は全て腸脛靭帯に移行、深層線維は大腿骨の骨膜に筋線維の一部が付着していたものの外側広筋を包む大腿筋膜に付着してるものが大部分との記述を拝見させていただいたので付着部はどの筋肉でも言えますが、必ずしも全員が同じところについているわけではありませんのでご了承ください<(_ _)>
【特徴】
筋肉の付き始めの違いで浅部繊維と深部繊維に分類されます。
働きの違いで上方線維と下方線維にも分類され、大きく違う働きもします!
・上方線維は股関節外転(足を外に広げる運動)
・下方線維は股関節内転(足を閉じる運動)
「まっすぐ」に身体をしたいとき、曲げる筋肉と伸ばす筋肉(前後、左右)がお互い五分五分でいないとどちらかに倒れてしまうことは大前提とし。
直立に立った姿勢で骨盤は少し前に傾き(前傾)気味なのが正常です。
・骨盤を後ろに傾かせるようにして(後傾)骨盤を前傾させる筋肉と均衡を保てるように骨盤を安定させてくれます。
↑前傾しすぎると反り腰になってしまいます。
・歩く際、足が前に出て踵がついたときに骨盤、体幹が慣性力による作用で身体が前へ曲がろうとする働きが生じます。
大殿筋は後ろから引っ張って対抗してくれることで身体が前に倒れないようにしてくれています。
・病気などで大殿筋が麻痺(使えなくなる)してしまうとどんどん前のめりになって倒れてしまいます。
大殿筋歩行という前のめりにならないために代償運動で腰を反らせて歩くようになります。
*代償運動:「できているように見せかける」動きのこと
代償運動でもありますが、股関節を曲げていると股関節周りの靱帯が緩んで危ないので伸ばすために大殿筋歩行になっているとも言えます。
大殿筋は股関節の動きを通して、骨盤の肢位にも関係し、体幹の運動、姿勢にも影響があるということがわかりますね!
股関節の前後方向の安定化に対して特に頑張ってくれています!
・腰背筋膜に付着しているため腰を安定させる働きがあります。
腰背腱膜:背中や腰の筋肉についている筋膜
・足や肩の動きに深い関係があります。
→腸脛靭帯につくから(お尻の外側から膝の下まで伸びる靱帯)
→胸背筋膜につくから(広背筋など肩の方につく筋肉についている筋膜)
(↑片方の腕を挙げるときに三角筋(肩のもりっとした筋肉)より先に大殿筋が活動するという論文も出ているようです)
大殿筋恐るべし、、、さすが大きな筋肉だけありますね!
でもそういっていくと本当身体っていうのは頭の先から足の先まで繋がっていますね~!
腰が痛いからと言って腰だけ診てもダメなこともあるいうことがよくわかりますね!