すねのところの筋肉でつま先を上げるともりっと盛り上がる筋肉で歩いている時などに指先が引っかからない様につま先をひっかかない様に足首を曲げてくれる筋肉です!

【基礎】

起始:脛骨外側面、下腿骨間膜の上部

走行:断面が三角形をした長い筋で、脛骨前縁の外側に沿って下方へ向かい、強い平たい腱となる。上伸筋支帯、下伸筋支帯を通る。足背で第1足根中足関節の内側を経て、足底へ向かう。

停止:内側楔状骨と第1中足骨の底面

神経:深腓骨神経L4~S1

作用:足を背屈、内返し

【特徴】

前脛骨筋は歩くときに一連の動作全てで働く特殊な筋肉です!

ちなみに歩くときに前脛骨筋が動かないとつま先が下がってしまい、転んでしまいます!

前脛骨筋は内側縦アーチに対してはこれを挙上し、横アーチに対しては低下させる

前脛骨筋と後脛骨筋の関係は興味深く、回内・回外運動に関しては協同筋、背屈・底屈に関しては拮抗筋である

腓骨神経麻痺により前脛骨筋の機能が消失すると下垂足となり鶏歩となる

長距離ランナーによくみられるスポーツ障害の一つに前側慢性コンパートメント症候群がある

原因は容器である筋膜の硬化や肥厚によるものと、中身である筋肉の肥大によるものとがある

慢性コンパートメント症候群は筋内圧の上昇による阻血性疼痛であり、前脛骨筋に対するストレッチングの励行が重要。場合によっては筋膜切開が行われる場合もある

前脛骨筋と足部アーチの関係は停止の位置が足底面にあるため、内側縦アーチと横アーチで作用が異なる。内側縦アーチに対しては内側楔状骨を中心に挙上ベクトルが作用しアーチは高くなる。横アーチに対しては母趾中足骨底に回外ベクトルが作用するためアーチは低下する。

下腿コンパートメントは前側、外側、浅後側、深後側の4つに分けられる。前脛骨筋は長趾伸筋や長母趾伸筋らとともに前側コンパートメントに収納されている。

下腿筋群は足関節周辺を腱として通過し、その機能は距腿関節軸と距踵関節軸の関係の中で考えるとよい。前脛骨筋腱は距腿関節軸の前方で距踵関節軸の内側を通過するため、その機能は背屈と回外作用を持つことになる。この作用をもった筋肉は他になく、前脛骨筋固有の機能と考えてよい。